世界最多の電子部品在庫を有しているDigi-key Electronicsは、リモートで勤務や学習を行う大大学教員や学生に向けて開発されたRed Pitayaの@HOMEキットの提携を発表した。
今回提携が発表された@HOMEキットについて
@HOMEキットのベースはRed Pitaya STEMlab 125-10ラボの12個のベンチトップ機器の機能を盛り込んだオールインワン型のオープンソースボードとなっており、Matlabリモコン、Labview制御、FPGAプログラミング、Jupyter/Pythonプログラミング、オシロスコープ、信号発生器、スペクトラムアナライザ、LCRメータなどの計測機能を兼ね備え、リモートラボキットとなるシングルボードコンピュータである。
@HOMEはウェブベースのユーザーインターフェース経由で全てのアプリケーションにアクセスが可能なリモートラボキットのオペレーティングシステムである。オペレーティングシステムのアップデートも完全無料となっている。
@HOMEキットに含まれるボードデバイスは、イーサネットコントローラを搭載しており、LANケーブルと家庭用ルーター等、ホームゲートウェイに接続して、手軽にネットワーク上でデバイスを操作できるのが特徴だ。
@HOMEのインストール後は、ソフトウェアPCやモバイルデバイスのブラウザ上で操作が可能で、接続するだけでオシロスコープやファンクションジェネレータとして使うことが出来る。
本来研究室で行うような作業に近い事を、ネットワークに繋げつつ自宅でも行えるデバイスと言えるだろう。またDigi-Keyとの提携は、よりその理念の達成に近づけるのでは無いだろうか。
今回の提携に関してDigi-Keyのグローバルアカデミックプログラム担当ディレクタのYC Wang氏は「学生や大学教員などに、Red Pitayaの@HOMEキットを提供できることを嬉しく思います。1年半の間に柔軟な教育環境の提供がこれまで以上に重要である」と述べた。さらに@HOMEキットは「リモート環境でのラボ演習を実現するための、汎用性や携帯性を提供する」とも述べた。
また、Red Pitayaも学生の利用を視野に、@HOMEキットを低価格で提供していることを公表している。